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2.死に対する理解

1)「亡くなる」という言葉の意味

間違いなく霊界はあるのです。間違いなく霊界はあり、我々人間は、どうせ霊界から生まれたために、霊界に帰らざるをえないのです。

我々韓国の言葉の中で、面白い言葉がトラガンダ(帰る、亡くなる)という言葉です。どこに帰るのか? 共同墓地に行くのは、帰るのではないのです。出発した本処、本処に帰るということです。その出発が共同墓地ではないというのです。果てしなく遠い歴史の起源を越えて帰るということです。

人間が帰る(亡くなる)ということは、韓国人として生まれて、韓国人として帰る(亡くなる)ということを言うのではありません。韓国人として死にましたが、韓国人として帰るというその道ではないのです。我々人類の先祖の根源になることができる、その根源の世界に帰るのです。

それは何を言うのか? 創造主がおられるなら、その創造主がおられる所に帰るということです。そこから出発したので、そこに帰るのです。

宇宙は、循環作用をします。山に積もっている雪が解けるようになれば、小さな渓谷を通じて流れていき、多くの支流を通じて大海に流れ込みます。大海に入るようになれば、それが水蒸気になって、再び帰るということでしょう。

循環運動をするのです。帰ればどこに帰るのか? あるもっと高くありうる所に、もっと良くありうる所に帰るのを願うのです。次元が高い所に…。

誰も運動して小さくなるのを願わないのです。しかし、すべての自然界の運動法則というものは、作用すれば小さくなるようになっているのです。作用すれば、だんだん小さくなるのです。我々が何かを転がしてみても、それが永遠に転がらないというのです。早く転がってだんだん、だんだん弱くなって停止するようになります。(一一四\二六九)