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三 神様の遍在性

人間の始祖であるアダム・エバが堕落しなかったなら、神様の愛を中心に一体となり理想の実体を成したことでしょう。そして、神様は私たちの内的父母となられ、アダム・エバは外的父母になるのです。地上の世界が地上だけで孤立するのではなく、神様を中心とする霊界が地上を代表した人類始祖と完全に一つになるため、神様を中心とした霊界は内的な面を表し、アダム・エバを中心としたこの地上は外的な面を表して一体になるのです。

では、神様はどこにおられるのでしょうか。霊界ではなく、私たちの心の中心におられるようになるのです。すなわち、心の中心におられる神様と心の命令を受けるアダム・エバは一心同体なのです。(一四五\三一〇)

それでは、皆さんは神様の遍在性をどうやって感じることができるでしょうか。それは、空気を神様の息吹のごとく感じ、台風が来たら、神様が世界のために苦難の道を克服してこられながら流された涙のように感じることができるのです。太陽を見るときには、その太陽がこの宇宙全体の生命の源を象徴することを知って、神様の愛を太陽に学べということです。

神様の心情を体恤するにおいて、一つの教本として、教材として展開したもの、愛する子供たちを喜ばせるための教材としてつくられたものが自然ではないですか? そうなのです。木の葉を見て自分の息子や娘のように思い、独りで語りかけることのできる人がいたなら、その人は聖人に近い人なのです。分かりますか? 気の狂った人ではありません。(五九\一〇二)