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1 聖地の格位
体は聖地の
心は聖天の 代身だ。(一九六一・陰一〇・一)
心情は神様の
2 聖地選定の意義
今日統一教会が成さんとすることは何でしょうか? それは正にイエス様がこの地に来られて成そうとされたことです。それではイエス様がこの地に来られて成さんとしたことは何でしょうか? イエス様はイスラエル民族を中心にしてユダヤ教をアベル的基準に立てて、カイン的基準であるイスラエル民族を復帰しようとしました。今日統一教会はユダヤ教の立場であり、韓国民族はイスラエル民族の立場で選ばれたのです。
イエス様がこの地に来て探し求めようとした個人完成、家庭完成、氏族完成、民族完成の基準、すなわち神様が求めようとなさった家庭と、神様が求めようとなさった氏族と、神様が求める民族的な基準を、今日私たちが広げてきたのです。それで一二四双を韓国各地に配置しながら聖地を選定してあげたのです。その聖地を中心として、一体となった因縁を備えていき、使命を果たせと頼んだのです。
こうすれば、個人的使命を果たしたことが基準になり、世界史的な全体の責任を中心として世界と連結できる勝利の時代がやって来るようになるのです。それで先生はソウル地域に東・西・南・北の四大聖地と中央聖地、そして本部等の七カ所の聖地を選定したのです。こうして世界と連結される勝利の時代が来ると、先生は一九六四年十二月三十一日と一九六五年一月一日を期して、七カ所の聖地に土と石を持っていき、外国に持っていく準備をしたのです。
この土と石とは何でしょうか? アダムが堕落することによって、神様はアダムだけを失ったのではなく、世界を全部サタンに奪われました。しかし、今は神様が訪ねてこられる勝利的な基盤が準備されたので、地を求めることができる時代圏に入ってきました。ですから、聖地にある土と石は、神様が臨在することができる基盤となるのです。それで聖地を宣布したということを、皆さんは知らなければなりません。
それでは神様と人間と聖地が一致すればどのような因縁が始まるのでしょうか? 堕落する前のアダム、エバに復帰されたという基準を立てられるのです。聖地を選択するのは、エデンの園で失った人と地と万物を復帰できる地を整え、人を求め、神様に対することができる礎石を決定することです。(一六―七四)
3 霊界が動員される聖地
また、聖地を決定すればどのようなことが起こるのでしょうか? アダム、エバが堕落する前には霊界がありましたか、ありませんでしたか? その時の霊界がすなわち天使世界です。天使世界はアダム、エバが早く完成し、神様の愛を受けられる生活圏の中に入ることを待ち望んでいたのです。天使世界はアダムとエバを協助し、アダムとエバが神様の子女となり、神様を中心とした家庭をつくり、神様の愛を受けられる平和の基盤を成すことを待ち望みました。ですから聖地は、神様に祝福を受けた家庭のように聖別された所なので、そこに霊界が協助できるのです。(一六―七五)
こうして聖地を選んだ基盤の上に、神様が愛する息子、娘を送れば、神様に侍ることができる基盤が整えられるようになります。そうなれば霊界から協助しないといけないのです。
世界の国々を巡回しながら聖地を選んでおいて、統一信徒たちを早く配置しなければならないと思いました。ここに配置される人々を、復帰されたアダム、エバの基準に立てて、今まで霊界が接することができなかった基準を蕩減させるのです。そうなれば地上で横的闘いを展開させられるようになるのです。
天使が堕落させたので、天使たちがこの地に来てサタンを追放しなければなりません。これが蕩減復帰の原則です。霊界を動員して地上からサタンを追放しなければなりません。(一六―七六)
4 聖地選定の過程
誰であっても全部が天国へ行ける道が開かれました。信じさえすれば誰でも天国へ行く道が開かれました。罪人であれ善人であれ……。それで全国的に統一教会を信ぜよと宣布するのです。全国民に全部知らせるのです。そうしてこれを世界に連結させるために、先生が一九六五年に人を探しました。人を探したので韓国を中心にして世界、地に連結しなければならないのです。ですから地を探さなければなりません。カナンの地を探さなければなりません。探して連結しなければなりません。分かりますか? それで四十カ国を中心にして三倍となる百二十カ所の聖地を選んだのです。
ここで何をするのですか? ここで韓国の地を連結させるというのです。四十カ国に。どういうことか、分かりますか? ここで石と土を持ってきて埋めるのです。その次に人……。それは人の体と心を象徴します。体は土であり、骨は石です。このように象徴するのです。イエス様は骨を象徴し、私たち人間は肉を象徴するのと同じことです。それは天と地も象徴するというのです。分かるでしょう? その次に何かといえば、これを人と人とを合わせて連結させるということです。分かりますか、何のことか? その時四人が行くのです。四位基台なら四位基台を編成し、これを全部越えていくのです。それで百二十カ所の聖地に、韓国の土と、韓国の石と、韓国人を象徴的に埋める、連結されるというのです。これは未来のカナンの地です。未来のカナンの地。その霊的基準をつくっておくのです。
さあ、そうしてその地を中心に、そこへ行って祈祷する統一教会が起これば、霊界とその地を中心とした国民が全部協助するのです。再臨するのです。それが四方へ盛んに拡大していくのです。しきりに連結されます。分かりますか?
それを選んでおいて何をするかというと、ここに四三〇家庭を代表した全世界、ヨーロッパと日本とアメリカを中心にした三カ国に四三〇双を相対的につくったのです。祝福家庭を相対的につくったのです。この聖地を選んだ基盤の上に、四十三家庭を世界で祝福したのです。分かりますか? そうして韓国の四三〇家庭と連結させるのです。同じことなのです。相対をつくることです。分かりますか、何のことか? (九八―一八九)
さあ、この期間、一九六五年に何をしたかといえば、国家聖地、世界的聖地を選定したのです。四十カ国を中心にして百二十カ所の聖地を選定したのです。それは既に韓国が神様のみ旨の中に立つことができる足場となったので、その地を全部接ぎ木したのです。それで百二十カ所の聖地を選定したのです。四十カ国に。分かりますか? その聖地が最もたくさん選ばれた所がアメリカなのです。それは何かといえば、アメリカを中心として最後の決定を下すからです。分かりますか? なぜそうかといえば、アメリカという国はアベルたちが集まった所です。旧教から反対を受け、弟の位置にいる新教が全部旧教に追われて合わさった統一国家がアメリカなのです。(九九―一七八)
ですから四十日の間にアメリカ全域を回ったのです。四十日間に。その期間に何をしたのですか? 聖地を選んだのです。そう、ホーリー・グラウンド(Holy Ground)とは何ですか? 神様の愛を所有できる特権的条件を立てたのです。
この国に世界のどの国よりも多くの聖地をつくったのは、主にこの国で勝敗の決定をするということを既に予告したということです。ここの一つの州に、ある一つの国以上の価値を付与したのです。ですから宇宙のセンターだと見たのです。世界のセンターだと見たということです。(一二四―二八)
先生が世界四十カ国を巡回しながら百二十聖地を選定したのです。先生が遊ぶために歩き回ったのではないというのです。韓国にある八つの道の聖地を中心にしても、韓国を世界と連結していかなければなりません。世界各国の聖地が韓国の石と土を中心にして一つの核心的な祝福の基点になってこそ、それを中心にして世界が回ることができるのです。こうしておいた基盤の上に、一九六八年正月、元旦に、「神の日」を宣布するようになったのです。分かるでしょう? 「神の日」を宣布したという事実を、世界的に歴史的な勝利を収めた土台の上で神様を、褒めたたえるのです。(二六―三一六)
イエス様が生きておられた当時には、聖地がありませんでした。しかし統一教会では「父母の日」、「子女の日」、「万物の日」があり、聖地を選定してその聖地で祈祷できるということが、イエス様より幸いだということを知らなければなりません。そういうことを考えてみましたか? イエス様はゲッセマネの園で木の枝と草の株にすがって夜を明かし、神様の前で祈祷するのに、「私の父よ! もしできることならばこの杯を……」と言って三回も祈祷したその懇切たる心情と、人知れず涙を流し胸に浸みわたってくる哀切とした思いで胸を焦がした、その心情を誰が分かっただろうかというのです。(一七―一四三)
5 聖地選定の結果
今後民族的な運勢とともに、世界的な運勢が歩調を合わせて出ていく時が来るのです。ですから先生が韓国の首都、ソウルで選んだ聖地を世界的に接ぎ木するのです。国内だけでなく、世界的に接ぎ木するのです。韓国の聖地を世界的に接ぎ木するのは何のためでしょうか? 世界を韓国の地とするためにです。蕩減復帰の原則によって、サタン世界へ行って聖地を決定すれば、そこが韓国の地となるのです。なぜ韓国の地となるのでしょうか? 天的に見る時、聖地さえ選べばそこは韓国の地になるようになっているからです。(一六―七六)
今まで四十カ国で聖地を選定しました。これによってこれらの国に既に韓国の領土が生まれたのです。こう見た時、韓国は金持ちの地ですか? 韓国は世界で最高の国になりました。四十カ国に領土がある国がどこにありますか? それを管理する人が統一教会の文先生です。これは笑うような話ではありません。聖地を祝福することによって、国家主権が天の側に移ってくるのです。(一六―七七)
先生は、私たちの教会がある所へ行くたびに、今後アベル的な存在の基盤を復帰しないといけない、という祈祷をします。先生は、このための摂理的な計画によって聖地を選定してきました。聖地を選定してきたのは、経済的復帰のための基盤を準備することでもあります。ですから各所ごとにアベル的な財政支援をしないといけないのです。それで先生は各国へ行くたびに、先生の名前で貯金をしてあげました。アメリカへ行けばアメリカのお金で、日本へ行けば日本のお金で、ドイツへ行けばドイツのお金で預金通帳を作ってあげました。
先生の名前で預金できるということは、父母に対することができる心情的因縁に同参できる特権を付与されたのと同じことです。(一六―七九)
先生は世界四十カ国に百二十カ所の聖地を選びました。聖地を選んだその四十カ国を代表し、国家的基準に責任を負うことのできる人を宣教師として送らなければならないが、誰を送るかというのが問題です。行きたい人は手を挙げてみなさい。皆さんはそういうこともすべて決心していなければなりません。宣教師として行き、伝道をよくせよというのではありません。こじきをしても、その国、その民族のために涙を流し、血の汗を流したという、その材料だけ残せということです。言葉ができなければおしになれというのです。言葉を話して何をしますか? 言葉ができなくて伝道ができませんか? おしになってもいいということです。(一七―六七)
聖地なら聖地を中心に見る時、自分が立った地は四十カ国を中心にした百二十カ所の聖地を代表するものであり、その壇上に立てば、その壇上は世界を代表した壇上なので、世界を代表して立ったことになるのです。さらに、そこに伏して祈祷する時は、祭物的な祭司長が万民の罪を贖罪するために祈祷することになります。(二九―二八四)
6 聖地選定時の余談
先生がシリアへ行って聖地を選ぶ時に、七時間以上かかりました。それで世界の聖地の内で、一番印象に残る所がシリアです。先生がそこへ行った時に、東ヨーロッパ一帯を中心にした世界博覧会、すなわち国際博覧会が開かれていました。そこにソ連の衛星国家が全部自分の国の産物を持ってきて、展示していました。そこで、私はソ連展示館へ入りました。その時の印象が忘れられません。
昼は聖地を決定できず、夜決定したので時間を多く消耗しました。もし昼に、立って祈祷するキリスト教徒がいると、人々は石で打ち殺そうとするのです。それで一緒に座っていたセルビア人の助けを借りて聖地を選んだのです。こうして聖地を決定したのがきのうのことのようです。それはまた、イスラム教圏内の文明が霊的にはどの段階にいるのか知りたくて、先生がそうしたのです。(一八―二三二)
第一次七年路程の期間に、韓国の土と石を持って四十カ国に百二十カ所の聖地を定めなければなりませんでした。それで眠る時にも、この土と石を枕にして寝ました。もしこれらを失えば、三段階に延長されるからです。その国をこの民族よりももっと愛する立場に立たなければなりません。韓国でひっくり返るほど、韓国は世界にもっと見事に登場するようになります。
今回、世界巡回を終えて帰ってくる時、無事に帰ってきたことを感謝しました。ところが迎えにくるべき食口たちが見当たりませんでした。その時の心情は、先生のほかには誰も分からないでしょう。(二一―二八五)