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第三節 南北統一のための国際的基盤の確保

一.序言

 韓民族にとって祖国統一というものは誰彼の別なく、北韓も南韓も必ず成し遂げなければならない宿命的な課題として残っています。

 ところで南北が分断されたというこの事実は、大韓民国の国民にのみ過ちがあって分断されたのではないのです。世界の強大諸国家によって、大韓民国の国民たちの意志とは関係なく引き裂かれたのです。それゆえ南北韓の統一は、大韓民国の国民たちの力だけではできないようになっています。強大諸国家が南北統一に対して協助を行うことができるようにする道を開かなければなりません。

 北韓が南韓を解放して統一を行うとしても、その統一は長続きせず、南韓もやはり国力を動員して北韓を解放し統一するとしても、それは長続きしないと考えるのです。南北統一の問題は強大諸国家が相互に理解する中で、統一することのできる道を開拓することのみが持続的な統一方案となると言えるでしょう。それが摂理史的な観点からも一致すると見るのです。

 韓国の歴史的な観点から見ても、南北韓のどちらによっても武力統一は難しいのです。一歩進んで摂理的な意味から見ても、これら強大国を取り込まなくては統一は不可能だと思っています。このような統一方案について韓国人は誰もはっきりと知らずにいるというのが現実でしょう。ここに立つ先生だけが神のみ旨を頂いて歩んできた過程において、いち早くこの事実を知って準備をし、さらに世界統一のために努力を行ってきました。

 神の願いを受けて統一教会という新たな宗教を押し立てながら出発した目的も、南北統一と世界統一にあったのです。

 統一世界は統一教会の目的であるだけではありません。全人類の希望です。弱小国家はもちろんのこと、強大国家が望んでやまない目的であり、願いでもあるのです。一つの統一世界は全世界の人類の共通の願いですが、問題は何を土台にして統一世界を成し遂げなければならないのかということです。(一九八八・一・一)