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ク 指導者になるには勉強しなければならない
皆さんは勉強しなければなりません。勉強して良い学校に行くのは何のためかというと、良い学校には国家を動かすことのできる優れた教授たちが集まっているからです。良い学校は長い歴史を持っているので、いろんな機関にも同窓生たちがたくさんいるのです。その基盤を中心として、国家の最高機関とも連絡できるし、社会において、どんな分野に行っても同窓生がいるので、さまざまな関係を結べるのです。それが必要なのです。
学校を卒業したからといって、学校で習ったことがいつまでも頭の中に入っているでしょうか? 勉強は私自身がするものなのです。学校だけではないのです。そこでの風土、環境を習得するということが必要なのです。そして、専門分野の術語を理解できなくてはなりません。そのようになれば、今後より高い次元のことをすべて行うことができるようになるのです。また、参考材料と参考書を探すことのできる能力もなければなりません。勉強は、(社会に)出て行ってからもしなければなりません。直接勉強をすることが生きた勉強になるのです。
ですから、大学を出たからといって、すべてが分かるのではありません。むしろ、高等学校を卒業しただけで社会に出ても、その分野で三年、四年、五年と活動した人のほうが、実務においてより先に立つのです。しかし、彼らは、初めは先に立っているのですが、大学を出た人は覚えが速いので簡単に追いつくことができるのです。さっ、さっ、さっ、と速くやれるようになるのです。
なぜ勉強をしなければならないのかというと、あらゆることにおいて、簡単にできるようになるためです。勉強をしていなければ、頭の回転がよくないのです。ここに一つの線を引いたとしても、そこから全体の円形を描くことができないのです。ですから勉強することが大切なのです。皆さんは、勉強しなければならないのです。(一九八二・一〇・二〇)