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三 責任分担と蕩減復帰

ク 神が人間に責任分担を下さった理由

 皆さんは、責任分担を軽く思っているでしょう? このことをよく知らなければ、歴史は解けません。なぜ、神様が責任分担を与えたのでしょうか? 神様は人間に責任分担を与えたので、「取って食べるな」と言われたのです。責任分担を与えなければ、つくられるや否や、赤ちゃんの時から愛し合わなければならないのです。分かりますか? 思春期がなくなるのです。思春期というのは愛の成熟期間であり、お互いが相対性を知って、活動することのできる作用が出てこなければなりません。そうですね?

 神様が、なぜ責任分担を与えたのかというと、それは、成熟期である思春期まで育てるためです。もし、それがなかったならば、生まれてすぐ、子供の時から結婚しなければならないのです。結婚が何か分かりますか? 子供にはできないのです。成熟期という期間を経て、大きくなるまで待たなければなりません。女性ならば、女性のあらゆる器官が完成して、四肢五体が完全に成熟し、同じように男性も成熟しなければなりません。バッタであっても皆、成熟してそうしているのに、なぜ人間だけが分からないのでしょうか? 自分なりに、かってに自分の相対を探しているのです。        (一九八四・七・一○)