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六 還故郷と本郷入籍

1 入籍とは

「入籍のために本郷の地へ帰ろう」と言うとき、入籍とは何か分かりますか? 花嫁さんが新郎に従っていくならば、籍を移さなければなりません。そのような人は、自分が生まれた本然の籍を取り消してしまい、他の所へ移っていかなければならないということを私たちは知っています。

 この地上に住んでいるすべての人は、故郷をもっています。その故郷で生まれるや否や国に入籍するようになります。大韓民国であるならば、大韓民国の主権国家に属するすべての地方、町や村、いかなる地域であっても、そこで生まれるならば必ず入籍をしなければなりません。入籍することによってどのようになるかといえば、その家の父母の息子であることが証拠づけられ、その国の民であることが証拠づけられるのです。その国がある限り、その父母がいる限り、入籍された子女を抜き捨てることができないのです。

 統一教会は、宗教団体です。ですから、宗教団体としてとどまることのできる所、とどまることのできる国を探し求めていくのです。私たちが制定した、私たちが入籍することのできる国がないのです。その国を探し求めていって入籍をしなければなりません。今日、この地上に宗教が必要なのはなぜでしょうか? 本然の故郷の地に入籍をすることができなかったからです。神様を中心として見るときは、この人間たちは、神様の民ではありません。神様の本然の地と因縁をもった人、入籍された人ではないというのです。

 今日、人間が生まれたその故郷の地というものは、神様側から見るならば、怨讐の国の地だというのです。その国に属している故郷というものは、神様が喜ぶことのできる、神様の統治を受けることのできる国の故郷の地になれません。これが問題です。ですから、今日、宗教を通じてより次元の高い善へ戻っていかなければなりません。

 今日、私たちは、個々人の歴史的時代に生まれて故郷の地に入籍しましたが、その入籍は神様と関係のないものです。入籍した国をもっていますが、その国は神様と関係のないものです。そのような国々が地球上に多くありますが、その国々は神様と関係がないし、地球もやはり神様と関係がないという結論になるのです。(一九八八・五・二二、本部教会)

2 入籍時代到来

 今や春になって四方に氏族的メシヤの青々とした枝が新しく吹き出るようになるならば、その国々の霊界は全部、私たちの味方なのです。入籍時代、神様の国を中心として入籍時代が来るのです。十二支派、十四万四〇〇〇の群れに入るといいますね? 十四万四〇〇〇とは何か分かりますか? 入籍時代が来るのです。南北統一時代を中心として入籍時代に向かっていかなければなりません。行こうとするならば、自分の氏族圏が全部天の国の故郷の地と同じ立場に立ってこそ、天の国の入籍時代に氏族的に入籍するのです。

 個人ではないのです。お分かりですか? 個人救援時代は過ぎ去るのです。今後、一国の大統領が統一教会に入会して誓うならば、その人たちも天の国の眷族になるし、教会が提示する礼式さえ経ていくならば、みなサタン世界から抜け出るのです。(一九九一・八・二五、本部教会)

   

3 入籍要件

 それでは、この世界の人たちはどのような立場にいるのですか? 善と悪の間に挟まっています。本来、堕落しなかったならば、善なるものでした。善のみであらねばならないのです。生まれるのも善なる立場で生まれなければならないのです。しかし、生命体を受け継いで出生しましたが、その出生の根源地の背景に原則的な過程を経なければならない道をまだ終結できなかった、成就できなかったという事実を、皆さんは知らなければなりません。未完成品は、完成の道を残しているのです。

 どれだけ八〇パーセントを完成したとしても、残った二〇パーセントが八〇パーセントの価値を否定する主導的位置にあることもあるのです。一〇〇パーセントの完成品を願う立場から見るとき、九五パーセントの完成品をもってしては、一〇〇パーセント完成の位置に入ることができないのです。そのようになるならば、それもやはり等外品になってしまうのです。

 一〇〇パーセントの完成品、絶対者であられる神様が創造した被造物は、絶対的に完成しなければならないというのです。絶対的に完成したとするならば、誰も批判することができないし、誰も是正することのできない位置に立たなければならないのです。絶対的でなければならないのです。絶対的な主体の前に、対象的な存在として取り扱いを受けるためには、それもやはり絶対性を帯びなければならないのです。このような内容をもってこそ理論的結論になります。これが問題だというのです。

 それでは、人はどのように生まれたのでしょうか? 入籍に先立って、絶対的人間として生まれるためには、どのようにならなければならないのでしょうか? これをはっきりと知らずしては、絶対的に完成品を身代わりできる、私が行かなければならない位置、永遠に成就された位置においてすべてのことに勝利し、自分の主体性を天の前に主張できる、その位置を探し求めていくことができないのです。(一九八八・五・二二、本部教会)

 今後、統一教会が国から歓迎を受ける時になるならば、入籍時代が来るのです。皆さんは、入籍しなければなりません。三十六家庭が入籍しようとするならば、入籍動機がイエス様より素晴らしい基準をもたなければなりません。そうでなくしては、入籍できません。この原則をもたずしては七十二家庭も入籍できないというのです。全部、この原則をわきまえずしては入籍ができないのです。あきれ返るような業が起こるというのです。(一九七二・六・一三、光州教会)

 すべての嘆息の堕落圏を踏みつけて、愛でもって万国を治めることのできる勝利の息子、娘として皆さんの内部屋に真の父母をお迎えし、神様に侍るようになるならば、自動的に入籍手続きが終わるようになるのです。その位置から天国は永遠に続くのです。(一九八八・五・二二、本部教会)

4 還故郷と入籍

 今後私たちは、私たちの祖先たちが私たちと同じ位置で喚声を叫ぶとき、その中間で、邪悪な反対要素が南北韓の地にあってはいけません。これを清算するために、宣伝工作として私が南北統一運動を提示しながら故郷へ帰りなさいと語ったのです。

 故郷へ行ったとき、忠臣烈士の霊たちが来て、忠臣烈士たちの祖先が来たと泣き叫ぶようになるときに、人類の真なる祖先に侍ることのできない天使世界、霊界を身代わりして皆さんの祖先たちが、天使長の代わりに皆さんを保護育成するようになるのです。天使長ができなかったことを代わりに蕩減することにより、地上に神様の愛の定着点が縦横に決定され得るし、そうすることによって皆さんは、真なる祖先の位置を継いで、その地の上に立てることができるようになるのです。そのような時代が来たということは、歴史の後にも先にもないことです。前にもなかったし、後にもない貴い時であることを知らなければなりません。

 今回、先生が皆さんに、全部故郷へ帰りなさいと語ったのはなぜでしょうか? 先生が世界的に蕩減したすべてのことを皆さんに与えたので、皆さんがそれをもって、昔のアダム・エバの本然の位置に行って位置を確保するならば、何万年後に生まれる人々を、みな従えることのできる祖先の位置を相続するというのです。そのような位置を相続できる特権が付与される、この時であることを知らなければなりません。

 忠臣烈女たちが皆さんの故郷で流した血と汗以上の血と汗を、皆さんが流すようになるならば、天上世界で皆さんの祖先たちが両手を挙げて、「勝利した私たちの祖先が来た」と皆さんを褒めたたえるのです。そうであり得る基盤をつくっておくことによって、天上世界がアダムを歓迎できなかったことを蕩減復帰するようになるのです。この道が残っているのです。そのようになるとき、喚声とともに父母の位置に立つことができるという、認定的内容を提示した条件を神様から付与されるようになり、そこから初めて入籍が始まることを知らなければなりません。(一九八八・五・二二、本部教会)

 今や最後の戦いです。皆さんの一家を従えて氏族を復帰しなければなりません。町内に行って住みなさいとそう語りましたね? 一家を従えて動かなければなりません。皆さんは福ある人たちです。

(一九八八・二・二四、漢南洞公館)

 統一教会の祝福を受けた食口たちは、氏族的メシヤとして、それぞれの一族で宴会をしながら、先生だけを紹介すればよいのです。私たちの国と世界の中心として、このような方であり、この方が私たちの祖先の中の祖先であると言う時、それに反対せずに、「そのとおりです! 天下がみな、そのようになりました。世界がみな、そのようになりました」と言うようになれば、その国から天の国の新しい入籍時代が始まるのです。

 入籍は、氏族がするのではないのですね。民族がするのです。なぜ氏族復帰をしようとするのかといえば、十二支派を編成するためです。それによって、本然の地に国の主権基盤を形成することができるからです。ですから、努力いかんによって、支派編成にあたっては、どれだけ功を立てたかということが……。世界に広がっている氏族を中心とした、統一教会の競争時代へ入っていくのです。(一九八九・二・五、本部教会)

 今日、統一教会の氏族的メシヤという言葉は、氏族的種をいうのです。種を植えそこないました。今後、動員しなかった祝福家庭は、全部線を引いて消してしまうのです。入籍されません。

 今後、入籍するのです。南北が統一されるようになるとき、世界の統一教会の家族、祝福を受けた家庭の中で正常な行動をしたすべての人は、氏族を越えて、全部入籍するのです。(一九九〇・一・一四、本部教会)

 今回、皆さんが故郷に帰らなければ、祝福家庭も今後困ることになるというのです。ここに加担せずしては今後の支派編成において、入籍が不可能だという事実を知らなければなりません。なぜそうなのでしょうか? 霊界で誰を救い出すのかといえば、一線に行った人たちを救援するのです。帰っていった人たちを救援するのです。                

(一九八九・二・五、漢南洞公館)

5 本郷入籍と天国

 皆さんが真なる故郷へ帰る時は、万国の支派長たちになるのです。分かりますか? 十二支派が七十門徒、一二〇門徒になってそのような国家、民族が形成されるのです。それがただそのまま天の国に移されて入っていきます。ですから地上に天国が顕現し、天上に天国が顕現するのです。誰によってですか? 縦的な真の父によって、真の愛を中心とした真の父によって、横的な真の愛を中心とした真の父によってです。その真の愛によって生まれた息子、娘は、世界的版図内で神様から相続を受け、神様と同位に同参することのできる権限をもった者になったので、天国に入っていくというのです。(一九八八・五・二〇、大邱教会)

 さあ、ですから、皆さんが今から故郷に帰って、どのように早く、自分を中心として自分の血族はもちろんのこと、環境的与件を拡大させるかという戦いが始まるのです。競争が始まるのです。

 それでどの支派に属そうが、故郷に帰ったその根と共に支派編成をするのです。東西南北の枝、どこに属するかが策定されて、本籍への登録が始まる時が来るのです。皆さんの一族がこの世界に入籍して本郷へ帰るのか、天国へ帰るのかというのです。帰郷の道に立ったことを知らなければなりません。(一九八九・四・六、世界宣教本部)