P.216

第四節 二世の祝福と夫婦の道

一 男女の真なる愛観

ク 神が天地万物を創造された動機

 神様に必要なものは何でしょうか? 神様には、お金も必要ないし、知識も必要ありません。神様に、何の知識が必要でしょうか? 私が神様の前で、「私は知識が多くて、博物学博士です」と言った時、神様は何と言われるでしょうか? 素晴らしいと言われるでしょうか、意地汚いと言われるでしょうか? 私たちに、誇れるものは何もありません。神様は真理の王であり、知識の王です。また、「私は、ある国の大統領をしてきました」と言えば、「この者め」と言われるのです。神様の前で、大統領の権威を認めてほしいというのですが、それは、神様がいつも持っているものです。神様に必要なものは何かというと、お金でもないし、知識でもないし、権力でもないのです。必要なものは、愛だというのです。(一九八九・一・六)

 では、神様が天地万物を創造するようになった動機は何でしょうか? 根本的な問題に入ります。天地万物を創造するようになった動機は、何のためだったのでしょうか? 神様は、すべてのものの王であられるのに、一つだけ欠けているものがあるのです。神様には一つだけないものがあるのです。あるにはあるのですが、使用することのできないものがあるのです。それは何かというと、愛なのです。心に愛はあるのですが、使うことができないのです。触って、つねって、かみちぎって、ののしって、刺激を与えたいのに、それができないのです。皆さんもそうでしょう? 何かよい物があれば、後ろを見て、前を見て、開けてみたいのです。知りたいのです。ところが愛だけは、神様一人ではどうにもできないのです。これが問題なのです。

 神様はとても退屈だったというのです。神様のことを考えてみてください。何億、何万年、ひとりで「ああ、天下に万有の大主宰の御座に座っているのでうれしい」と言って、じっとしているでしょうか? それほど惨めなことはないのです。それほど、やり切れないことはありません。皆さんも友達がいなければ、もの寂しいでしょう?(一九八八・一〇・一六)