P.854

八.総選挙に対備した統班組織の必要性

 南北総選挙が行われれば、民正党がこの民正党のままでいられるでしょうか。全部解体されるしかありません。南北総選挙が実施される時、北韓の労働党は全部解体されても南北総選挙が始まれば、いつでも労働党としてまとまるようになっています。しかしながら民正党は南北総選挙が始まれば、民正党としてそのまま残ることはできないのです。みな解体されて、超党的な立場から南北総選挙に臨まなければならないようになるのです。南韓において四つの政党が大統領候補を出して大統領選挙を行いましたが、終わってみると野党統合論が提起されるのと同じなのです。南北総選挙においても四つの政党が各自の候補を出すとすれば、それは逆賊です。金日成だけが何よりもそれを望んでいるのです。野党だ、与党だ、何々党だといって、このようなものがたくさんあるために南韓が決裂し、大統領候補を多く出馬させるほど、金日成の勝利が可能になるからです。そうなれば金日成の野望を満たす結果にしかならないため、一つの統合党を決定してから事を進めなければなりません。このような結論が出てくるのです。南北総選挙に当たって、南韓の統合政党に対して反対する者がいますか。それゆえこの国民運動を中心に、全員が間違いなく「統班撃破運動」を推進していかなければなりません。南北総選挙を行うに当たっては国会を解散しなければならず、政府を解散して総選挙を行うようになれば、残るのは「統・班」組織だけです。分かりますか。

 北韓において南北総選挙が始まれば、北の選挙運動員たちが南韓の「統・班」に南下して来ますが、彼らは七年以上訓練を受けた南韓出身の政治工作隊員であることでしょう。彼らは自分の父母に関して熟知しているばかりでなく、母方の叔父、あるいは配偶者の両親の八親等に当たるような遠い親族に至るまで全部知っているのです。そのような人が班長として派遣されてくると思われます。このような彼らに誰が勝つことができるでしょうか。それゆえ国民連合の教授たちが体制を中心に「里・統」まで連結し、組織づくりと教育を行わなければなりません。共産主義は世界的な主義であり、莫大な内容を備えた理論体系として総合的な哲学思想を中心とした世界観をもっていますが、これに対応する我々の組織が取るに足らないものであってはなりません。我々の組織員たちも十年以上勉強をしなければなりません。共産党員たちは年が若くても全部理論には精通しています。(一九八八・一・二)

 この最後の決戦は、南北韓が総選挙を行う場合、大統領候補に出馬すれば誰が当選するのかという戦いになるのです。当選しようとする時、その撃破地、その覇権が決定される場所がどこかと言えば、「統・班長」なのです。「里・班長」なのです。分かりますか。それは一軒一軒の家を誰が占領するのかという戦いです。一軒一軒の家を誰が占領するかという戦いなのです。そのために今から我々統一教会のすべての組織、勝共連合の組織、「教学統連」の組織は全部「統班撃破運動」、都市においても「統班撃破運動」を行わなければならないのです。

 それゆえ、このための模範となる基準と伝統を私が見せるために昨年六カ月間行ったのがこれです。全部「統・班長」教育を行ったのです。

 そうして、ソウルの「統・班長」を教育してソウルに全部配置したのです。このことを中心にすべてが「勝共班常会」を行い、教育をしなければなりません。その教育をすることのできる教材を全部作っておいたではありませんか。勝共講義の教本、それから統一思想の教本、原理の教本を作って、その次には『世界の希望』という画報まで作っておいたのです。そこに莫大なお金がかかったのです。それはただでその人たちに分け与えなさいというのではないのです。

 それゆえ我々の要員が背後に巡回組織をつくり、彼らを中心に大学生たちを結び合わせるのです。最初人が足りなければ十個の班に編成して巡回しながら、一つの「統」から一つの「班」へと、このように連結させる教育をしておかなければならないのです。

 ところでこれを全部中央で管理してどのように行うのかというのです。数字から見れば「班長」が十二万名です。「班長」が十二万名で、その次に「統長」が一万二千名なのです。そうすると、もしこの十三万二千名を百名ずつ教育するとすれば、一カ月に百名ずつ、一年を十二カ月として教育すればいったい何年かかりますか。四十年以上かかります。四十年以上かかるというのです。このように行っていては到底不可能です。教育を中央で管理していては絶対にできないのです。

 それなら、このための基地がどこにならなければならないかというのです。「面」にならなければなりません。「面」と「洞」に入って行かなければならないのです。「洞」が基地です。教育を行うことのできる教材を作ってもっていって、「統・班長」を管理しながら、「洞長」と「面」にいる「面長」の管理を中心に行うのです。それ以外は全体が中央集権制ではありません。我々の撃破は「統・班長撃破」です。ここにあらゆる力を注がなければならないというのです。

 そこで一軒一軒の家々から、金日成を捕らえようと言う声が起こってこなければならないのです。そう言い出すに当たっては父親よりもまず女性たちが言い出さなければなりません。女性たちが全部期待に添えていないために、今この時になってもいまだに南韓政府が全部理解することができず、政府が今後行くべき道と世界に貢献する道を知らずにいるのです。

 それゆえ思想を注入して初めて、大韓民国がアジアを連結させ、世界を連結させて神様を解放しなければならないということを知るようになるのです。地上に天国の門を開かなければならない責任者が我々の周囲にいる、という事実を皆が知らなければなりません。我々「統・班長」の中にいるというのです。これが「洞・統・班」、このように三段階です。これを組織しなければならないのです。それゆえすべての主力は「統・班長撃破」と「里・班長撃破運動」なのです。何の話か分かりますか。(一六五―二〇一)