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六.総選挙に対備した我々の準備

 我々が今まで願ってきたことが何かと言えば、将来南北総選挙時代が必ず到来するので、その時に備えるために一千万以上の人員を確保しなければならないということでした。今日統一教会は勝共連合とともに反共思想を備えて歩んでいるために、共産党にとってみれば怨讐なのです。それゆえそこに加入するだけの人員を、国家からの後援を受けてどう準備するかが問題です。先生はいつもそのことを考え続けてきたにもかかわらず、そのような準備をすべて備えることができないまま、この時代は我々の目前に近づいているのです。(四六―一二六、一九七一・八・一三)

 いつ北韓が南北総選挙を行おうと持ち出してくるのか分からないのです。忙しいのです。これを訓練して将来総選挙の時期には皆さんが北韓に入っていって、北韓でいう政治工作隊と同じように、政治工作から始まってあらゆる宣伝工作を全部行わなければならないのです。理論的に教育も実施し、その他あらゆることを行わなければならないのです。この任務を行うことのできる要員、南韓で活動することのできる要員の他に、北韓に行って活動できる要員まで養成していかなければならないのです。(一六四―二四〇)

 実際南韓には、総選挙に備えて何らの準備も成されていません。我々はこのような時が来ることを知って、あらかじめ全国的な準備を推進しているのです。それは神様が助けてくださって、我々をしてこのような時が巡って来ることを予見され、準備を行うようになさったのです。

 先生はそのような神様のみ旨を知ったために、厳しい風霜に打ち勝ち、今まで準備を行ってきました。韓国ばかりでなく世界のどこに行っても、あらゆる反対や迫害を受け続けてきましたが、滅びることなく発展し続けてきたのです。世界のどのような国、どのようなところでも身を置くことができます。若い大学生の世界、学者の世界はもちろんのこと、各界・各部署と密接な関係を構築しつつあるのです。(一九八八・一・七)

 先生は、先回の選挙の直前にしばらくアメリカに行ってきました。「科学の統一に関する国際会議(ICUS)」に参観するという目的もありましたが、もっと大きな理由はアメリカと日本、そして韓国を結ぶ勝共戦線を構築することにあったのです。中南米の首脳たちとも会って、この問題について深い意見の交換をし、予想される状況に対処することのできる方法を協議しました。これらすべてが韓国において遠からず訪れるであろう、南北統一時代に備えるための布石なのです。(一九八八・一・一)

 将来は南北総選挙時代が必ず到来すると見るのです。このことは誰でも知っているのです。そのための準備を行わなければ完全に敗北するのです。分かりますか。(はい)。その時に北韓の二千万名の中からは金日成が単独候補者として出馬し、南韓からは雨後のたけのこのように互いに大統領になってみたいと目の玉をギラギラさせることでしょうが、私がそこにブレーキを掛けようというのです。その時に国を滅ぼす可能性のある悪質分子に私がブレーキを掛けるのです。だめだ! そうして北韓を消化しようと思うのなら、皆さん全員がしっかりと訓練されていなければなりません。そうして北韓の女性たちに「共産主義について知っているのか?」と尋ねて「知らない」と答えるようならば、後は一言だけで完全に終わるのです。

 その次には少なくとも一千万名の要員たちを三週間以内に南韓に連れてきて、我々の施設から始めてすべて見せるのです。ソウルには乞食がうようよしていて、みな空き缶をぶら下げているですって? この者たち! ソウルから一度回れば完全にひっくり返るのです。「共産党は四十年間あなたたちを動物のように扱い、あなた方はみな奴隷とされて金日成一家の犠牲にされてきた。その代価を手にすることもできないのに、そのことが恨み骨髄にしみ込まないのですか。そのくせそのような事実も知らないで南韓を解放すると言うとは、そのようなことは全部うそではないか。経済力をとって見ても、軍事力をとって見ても、あらゆる面において北韓が南韓の相手になる基準に達していない」と、このように話して、全員に実際目で見せてから北韓に行かせるようにするのです。そうすれば完全に我々が提唱する方向へついて来るのです。全部投票の方向が南韓へと向けられるというのです。

 その一千万の人員を動員することのできる機動性をどうやってつくりますか。その時はあらゆる車を動員するのです。車という車は全部北韓に動員するのです。南大門交差点に出ていって、そこを通る車は運転手を追い出して、もち主を追い出して押収するのです。徴発してから「一週間歩いて通いなさい」と言って南韓の視察要員のために北韓にきっちり貸し与えるのです。そうしておいて、先生が計画したとおりに南韓を統一する基盤のうえで選挙を行えば我々が勝つでしょうか、それとも負けるでしょうか。(勝ちます)。このように訓練された大学生たちを中心に、我々の側から一つの方向性をしっかりと決定しておいて投票するのです。そうしなければ国を奪われます。(一六五―三二三)

 今や南北総選挙が行われれば、南韓のあらゆる工場はすべて停止するのです。そこで生産されるものを全部持ち出してきて、自動車という自動車にみな積み込むのです。南韓において生産するあらゆるものの三分の一を車に詰め込み、以北へと走らせるのです。そして自分が配分された地域に持っていって分け与えるのです。そのような意味において私が勝共思想を……。

 共産主義は思想的に武装されており、体制的に訓練されています。以北に行くと、共産主義体制は確固たるものです。皆さんの体制はそれに比べれば、お話になりません。このようなことではいくら入っていっても負けるのです。それならどうするのですか。理論的に彼らを屈服させなければならず、愛をもって彼らを屈服させなければなりません。二つの方法しかないのです。彼ら以上の理論をもってそれを解消し、その次には金日成の独裁体制下における奴隷解放を願う愛の心をもって一つとなり、車に積んで行って全部分けてやるのです。そうやった後で、共産主義を批判して「南韓に行きたくはないか」と言いながら、彼ら千五百万をすべて車に乗せて南韓を一周、巡回させるのです。「金日成が教える南韓は乞食の巣窟という話だったでしょう? ソウルにはバラック作りの家だらけで、乞食の群れがうようよしていると言っていたでしょう? さあ、見回してご覧なさい!」と言って、ハイウェイで全部連結された八道江山を見せれば目の玉がひっくり返って、「これはだまされたぞ!」と言うのです。四十年の間だまされ続け、日の目を見ることもなく、何も知ることのできなかった無知な人たちに、僕の子・奴隷の子としての恨みを解くようにと言うのです。「この先もまただまされ続けるつもりですか?」と言っては彼らの首を横に振らせ、ひたすら引っ張り上げていかなければならないのです。

 そのような主導的な役割を皆さんが行わなければなりません。あちらではその訓練が既に行われています。以北には「里長」まで配置しておいて、命令一下前進すれば一週間以内に完全に南韓をカバーすることができるのです。北韓でもそのように実行するようになっており、また南韓もそのようにつくるようになっているのです。地下運動要員を全部配置して、その仕事を今行っているのです。この天地においてすべて公開選挙運動を実施して、どうやって勝つのかということが先生の第一の悩みです。(一九八七・一〇・三一)

 この先力いっぱい引き締めて四千万を皆さんと同じような人にしなければなりません。そうして南北総選挙時代が来れば、さっさときれいに掃き出してしまわなければならないのです。分かりますか。

 そのために皆さんは、これからジープを一台ずつ買う計画を立てなければなりません。(笑い)なぜ笑うのですか。先生一人でここまで基盤を整えたのに、皆さんがジープ一台も買えないということがありますか。(笑い)ジープを買ってどうしますか。山やら峠やらたくさん越えていかなくてはなりません。北韓の山を越え、都市ではなく山間に入って行こうと思えば、北韓に行って乗れる車はジープしかないのです。こちらのように高級車は使いものになりません。ジープに乗って入って行かなければならないのです。

 それなら今どうしますか。概略的に見ると、これから南韓全部が国民連合運動に協助するようになれば、北韓に行くことのできる完全な準備を行わなければなりません。万一南北総選挙を行おうということになればどのような事態が起こるでしょうか。北韓からは金日成一人しか出馬できません。南韓からは数十名が出るでしょう。野党の人たちも、与党の人たちもいるでしょうし、四党なら四党から全部出てくるでしょう。そこにもカイン・アベルがあるので、八人になるのか百人になるのか分からないのです。お互いに、一度は統一南北の大統領になってみたいというのです。

 そのような時が来るのです。このままではだめなのです。私がかっちりと一箇所に押し込んで教育し、私の指示に従いなさいというのです。金日成のところでは既に二千万全部が一枚岩なのです。一枚岩と同じです。それに対して南韓は全部分かれているのです。分裂していてはだめなのです。それで国民をしっかりと一つに結わえておかなければなりません。何の話か分かりますか。

 その次になぜジープを用意するのかと言えば、北韓の人口が二千万人ですが、二十代、十七、八歳以上、四十代以上で話が上手で宣伝運動ができる能力のある人をざっと一千万人ほど連れていき、三週間以内に南韓を一周させなければなりません。南韓を一周させて「金日成があなたたちをだましたのです。それも一日、二日だまされただけでも悔しく恨めしいのに、四十年だまされ続け搾取されてきた。南韓には乞食ばかりで、空き缶をぶら下げて、ご飯を恵んでもらって生きるような人ばかりいると聞くでしょう? そうなのかどうか来て見なさい」。そうすれば目の玉がひっくり返るでしょう。そうしてあらゆる北韓の国民を、一時に完全に「さっ」とひっくり返さなければなりません。何の話か分かりますか。それで皆さんが理論的に彼らを教育することのできる実力がなければならないのです。(一六五―一二九)