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四.世界を抱く統一思想

 統一思想とは何ですか。この宇宙の根本問題に対して、唯物史観とか唯心史観とかいう二つの史観に広がったために、この根本的で哲学的な問題を扱って、この問題を解決するための法案を講究して体系化したものが統一思想なのです。すべてのものを統合して、新しい世界観、新しい人生観を提示する目的で、新しく定立して編成したものが統一思想であることを知らなければなりません。(六五―三三七)

 今日、民主と共産、両大陣営の思想を中心として、世界的な思潮が食い違っているのを見ることができます。このような状況で、我々はそのいずれも所望できず、どちらも信頼できない立場にいます。しかし、これを批判して対処できる内容をもって、高次的な所望の起点を占めることのできる位置に立ったものが統一思想です。

 ですから我々は、この思想をもって民主世界を越えなければならず、共産世界を越えなければなりません。民主世界と共産世界を越えるためには、民主世界が行くことができない道があるならば、その道を統一教会だけは行くことができなければならず、共産世界が行くことができない道があるならば、その道も統一教会だけは行くことができなければならないということです。(四九―九一)

 今日、宗教界を新しく覚醒させて、世界的な思想界を新しく覚醒させることのできる、この二大使命を結束させて、一つの目的観を提示したのが統一思想です。統一思想は、漠然とした立場を取るものではありません。神様を中心として、垂直的方向を取って行くのです。その垂直的方向は、どのようなものでしょうか。心情の土台です。(五一―七〇)

 歴史的な核心になり、時代的な核心になり、未来の核心になる思想は何ですか。言い換えれば、歴史を置いて見る時は歴史的な実であり、時代を置いて見る時は時代的な中心であり、未来を置いて見る時は未来的な起源になることのできる、世界主義思想の中心は何でしょうか。それは、真の男性と真の女性です。では、その真の男性と真の女性の生活観は何でしょうか。世界のためにやりがいをもって生きるのです。二人が愛するのは、世界のために愛するのであり、息子、娘を生むのも世界をもっと愛することのできる動機をつくるために生むのです。

 このような思想が、我々が今主張している思想です。このような内容を皆さんが細密に分かっているのかどうか知りませんが、私が知っている立場で見る時、横的なすべての立体的な世界を中心として見ても、縦的な世界歴史全般を中心として見ても、必ず、歴史はその基準で解明されなければならないという結論が自動的に出てくるのです。(二五―一四七)

 今から世界はどこに行くのでしょうか。共産主義も間違い、民主主義も間違いました。今、一つの希望は、神主義のほかにありません。先生は、四十年前から夢のようなことをしながら、四十年が過ぎて、今に来ては世界の頂上の位置に立ちました。今では、統一教会を経て行かなければ、世界的なことをすることができない基盤を築いたのです。

 大韓民国もそうです。指導者たちの教育についてもそうです。本を開き、ノートに筆記しながら、五時間以上座って敬意に満ちた姿でした。どこの誰が見ても、感動を受けるようになっています。頭がどんなに鋳鉄の塊のようになったとしても、溶かして戻っていくようになっているのです。人であるならば、通じるようになっているのです。

 先生が一代で受難を受けて十字架を背負いながら、世の中の誰もできないことをしたのです。世界は名実共に三つの主義、すなわち、共産主義、民主主義、神主義である統一主義が残っていますが、その三つの主義の中で民主主義は右翼です。右翼であるので右側を引き受けなければならず、共産主義は左翼なので左側を引き受けて、一回りだけぐるっと回せば、みんな終わるのです。それが、何の言葉か分かりますか。

 一回りだけ回っていけば、終わるのです。では、神様にそのような力があるのでしょうか。民主主義と共産主義をつかんで、一回り回すことができる力があるのかというのです。レバレンド・ムーンには、力がありませんが、神様にはその力があります。しかし、レバレンド・ムーンがつくっておいた基台がどんなに強いのかと言えば、神様が回って行けば従って回って行くようになっていて、落ちないようになっているのです。(一九八三・四・三)

 神主義とレバレンド・ムーンの思想を妨げることのできるどのような思想、哲学、宗教も、この世にある道理がありません。今日の統一原理は、世界万民の指導理念として短時日に相続して、国を伝道するようになる、そのような次元に上がってきました。(一九八六・八・二〇)

 レバレンド・ムーンは、人種差別問題、文化背景が違う国境問題を、結婚問題を中心として、みんな解決できます。そうではないですか。

 その次に宗教問題もみんな解決します。旧教、新教、イスラム教、何かの宗教、全部が入ってきているのです。また、思想を中心として民主主義思想を完全に主管できます。(一六六―一〇)

 統一教会の理念は、誰ものみ込むことができません。皆さんを教育して何に使おうとするのですか。天地を溶かそうというのです。天地にいるサタンを、根こそぎなくそうということです。皆さん!  ここに立っているこの人が半分狂ったのか、気違いになった人でなければ、問題は大きいです。世界人類が統一教会に反対する日が、早く来なければなりません。反対して統一教会を屈服できなければ終わりです。

 先生の考えでは、統一思想を中心として、統一教会を中心として、世界的経済、世界的マスコミ、世界的な大学を動かすならば、世界を動かすことができると見ます。(一六六―二五七)