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三.ベトナムは韓国の延長国家

 原理を見れば正分合作用があります。世界的に分けられた国は四カ国になりました。韓国、中国、ベトナム、ドイツです。しかし、ベトナムは韓国の延長国と見るのです。それゆえ、韓国が国軍を派遣してベトナムを助けてあげなければなりませんでした。それは、神様は韓国を滅ぼしてはならないため、作戦上、ベトナムに回ったのです。我々には分かりませんが、韓国とベトナムの国民は先祖の時代に兄弟の因縁をもっているのです。それゆえ、韓国とベトナムは結局、一つの国の延長です。

 そのように見たならば、韓国が分かれているのは、創造の原則である正分合作用によるものです。ですから、これを中心としてその母胎となる韓国が二つに、左右に分かれたのです。これが民主世界と共産世界です。これが再び合わさった国がどこなのかといえばドイツです。それゆえ、ドイツの問題と韓国の問題はある面では似通っています。そうですね? ですから、二つの国は相対的関係になるのです。それを見れば、この原理、原則を中心として世界は回っていっています。(六二―三二三)

 私はベトナムが緊急であることが分かったので、テュー大統領に会って話したのです。このようにしていては遠からず滅びると強力に忠告したのです。一九七四年に会って、今からでも強力な体制をもって、国民全体が犠牲を覚悟して総攻撃をしなければならないといいました。アメリカを信じるなといいました。アメリカを信じるなといったのです。(九三―八三)

 一九七五年にベトナムは滅びましたけれども、今回アメリカは韓国の問題を一時放棄しようとしたのです。アラスカから日本を経てフィリピンに行って、オーストラリアを経てインドに連結させるその線を中心として防御しようとし、韓国は放棄しようとしたのです。私はそのようなことを知っているのです。アジアにおいてベトナムは祭物になったのです。天が祭物に立ててインドシナ半島を共産圏に譲り渡し、クメールを共産圏に譲り渡し、韓国をくっつけるみ業をしたのです。

 そのようにして、アメリカは顔に泥を塗ったのです。韓国まで捨てれば、本当にアメリカは世界のどこに行ってもこれを……。それで仕方なく韓国を捕まえています。今そのようになりましたか、そうなっていませんか。(そのようになりました)。韓国は重要な土地なのです。神様にとっても重要です。(八〇―三一九)

 ベトナムでアメリカが負けましたが、ベトナムは武力でいえば、ベトコンに対して二十対一という優勢な能力をもっていました。そのような力をもっていました。それなのに滅んだのです。アメリカが逃げ出したのです。それはとても謎なのです。この者たちは二十八億ドル程度に該当する軍機を、武器をほうり出してきたのです。それは現実の問題ではありませんか。現実ではないかというのです。アメリカよ、これは本当に……。

 アメリカがベトナムから追い出されてきたことによって、今後、ソ連系のキューバにも追い出されると共産党は考えるでしょうか、考えないでしょうか。そのような宣伝をするでしょうか、しないでしょうか。ベトナムの例を見ても間違いありません。この世界が終末になったことを知らなければなりません。(九二―一三四)

 すべて滅ぼそうとするなら、アメリカはなぜアジアに手を付けましたか。ベトナムに何をするために手を付けたのかというのです。共産党に食べられるようにしなかったならば、すべての自由世界の人たちとすべてのアジアの人たち、アメリカの人たちが苦労も多く、犠牲にならなかったのです。十年、二十年、三十年前、解放直後にベトナムから手を引いていたならば、そこでベトナムの人たちはみな、既に共産党になって幸福に暮らしていたはずです。ところがそこに投入して戦わせて、ベトナム人たちを殺させ、アメリカの若者たちをどれくらい殺したのかというのです。どれくらい殺しましたか。アメリカは手を付けておいて、なぜ無責任に引き揚げたのかというのです。そうですか、そうではありませんか。このことを知らなければなりません。(九〇―三五)

 ヤコブは天使と相撲をするときに、もものつがいがはずれたにもかかわらず、ひたすら最善を尽くして戦って勝ちました。そうして天使が祝福してくれるとき、神様は喜んだのです。それと同じなのに、今日アメリカがベトナム戦争やサタン圏である共産圏との対決でいつでも後退したならば、これで神様の威信が立つでしょうか。だからといって、私は好戦主義者でもなく、戦争支持者でもありません。この巨大な国がベトナム戦争で、十分の一にもならないゲリラたち、何もないゲリラたちに五十万の兵力を投入しておきながら荷物をまとめて背を向けるのを見るとき、神様がいらっしゃるならば「ああ、お前たち見事だ」とお笑いになるでしょうか。そうだと思いますか。ミスター・文は除いたとしても、神様がそれを防備しなさいと主張されたにもかかわらずそのようなことをしていくなら、神様はこの国、この民族を信じられるでしょうか。

 彼らはそれで後退するのではありません。皆さん、いいですか。キューバを通し、メキシコを通して、またこのような業をすればどうしますか。そのようにならないという自信をもつことができますか。サタンは勝つ可能性があれば後退することはないのです。勝つ可能性がある所を見て後退する悪はいない、ということを皆さんは知らなければなりません。(五三―一八七)