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第三節 解放直後の韓国のキリスト教を中心とした摂理

一.日帝統治下四十年の摂理史的意義

 復帰摂理歴史は、同じ内容と形式が反復されながら、蕩減の路程を通して復帰していく歴史だという事実を知らなければなりません。イエス様の時代に失敗した内容を、二千年の歴史を経て再現できる一日を迎えることによって、当時に成し遂げられなかった事情と立場を反復させて、蕩減復帰しようというのが神様の摂理です。

 再び来られるメシヤは、独立した国を通しては来ることができないのです。なぜなら、ユダヤ教はイスラエルを動かすことができる基盤の上でイエス様を迎えなければならなかったのですが、そのようになれなかったからです。ですから国を失い、ばらばらに分かれてしまったのです。それで、イエス様は相対的に対することのできる国も教会もない、孤独な立場から出発するようになったのです。神様は、再臨の一日にはそのような立場に立った一つの国を連結させるための準備をしなければなりません。

 そのような立場に立った国が韓国です。内外がユダヤ民族と似通った立場にあるのです。アジアにおいて地域的に見たなら、韓民族はユダヤ民族と歴史的に酷似した内容をたくさんもっています。韓民族の歴史を見れば、カイン・アベルの歴史がいつの時代を問うことなく反復する、そのような歴史を経てきました。外部の侵攻を受ける立場もありましたが、内部でもそのような複雑な内容をもってきました。

 近代に入って、韓国が日本から四十年間抑圧される時代がありました。それは、キリスト教のローマ帝国迫害時代四百年に該当するものであり、イスラエル民族においては、民族的カナン復帰をするためのエジプトでの四百年苦難時代とも匹敵するのです。そのような歴史的内容を備えなければならないので、韓民族は四十年間受難を被るようになったのです。

 皆さんも知っているように、日本は女性神を崇拝する国家です。アジアにおいて日本が、百年以内に急進的な発展をしたのも、摂理的にとても大きな意義があります。日本が現代文明圏の先端まで上るのは、百二十年間を見積もっています。そのように、日本が外的に発展すると同時に、韓国は内的な面でキリスト教を中心として百二十年間発展するようになるのです。したがって、現在八十年が過ぎましたが、残りの四十年間に世界的な内的復興運動を起こさなければならない歴史時代へと入っていっているのです。

 カインがアベルを支配し、外的な世界が内的な世界を支配していたように、歴史的な因縁を備えた二つの国において、外的な日本が内的な韓国を四十年間支配したということは、アダム以後イエス様までの四千年を蕩減し得る受難ともなるのです。そのような、内外の四十年蕩減期間が終わる先生の時代においては、これを回復して、主体性をもって日本に影響を及ぼし得る出発をしなければなりません。(六七―二四四)

 韓国はその時、どのような立場にあったのでしょうか。イスラエルの国とキリスト教が、霊肉を中心としてサタン圏で支配されながら戦ってきたように、韓国も四十年間肉的な面で怨讐に支配されながら、霊的な面で、この国のために生命を捧げることを覚悟する群れを中心として、独立運動をしてきました。このような精気を中心として、神様は摂理の因縁を立ててこられたと我々は見なければならないのです。そうして民族を糾合し、結束させて、キリスト教を主とした人たちが主導となって国を建てるようになったのです。そのように、キリスト教の信者たちが霊的な面で、日帝四十年の弾圧を受け、国もない中で死の道を自ら進んでいきながら国を愛する忠節の道理を立てたということは、摂理的に重大な意義があるのです。(七一―二三〇)